無気力な幼なじみと同居したら、予想外の溺愛がはじまりました❤︎
店員さんの「いらっしゃいませ」のあと、そんな声がかけられた。
振り返ると、そこにはエプロンをつけたカフェ店員仕様の吉川くんがいて、「うぇ?」と変な声がでた。
「いま帰りなんだね」と爽やかに微笑まれたので首を縦に振る。ふと、李々斗の方に顔を向けると、いつになく険しい顔をしていた。
ひえ、こわい。
吉川くん、前世で李々斗の恨みでも買ったのかな。
「よ、吉川くん、どうしたの?」
「牛乳が切れちゃったから急ぎでおつかい頼まれたんだよね」
李々斗の怖い顔を見なかったことにして、慌てて話題を逸らすと、おつかいの旨を伝えられた。
わたしはまだアルバイト歴1週間だから経験がなかったけれど、もしお使いを頼まれたらここのコンビニに買いにくるんだなーと、今後のことを考えてなるほど、と相槌を打つ。