無気力な幼なじみと同居したら、予想外の溺愛がはじまりました❤︎




「…へえ?」

「うん。吉川は早く買い物済ませてバイト帰れば」

「ちょ、ちょちょちょ、りりっ」



ちょっとちょっと、どういうこと。


吉川くんが(ほらね?)と、意味がわかるようなわからないようなアイコンタクトを送ってくる。


わかんないよ、こんなとこで李々斗のきもちを確かめたいわけじゃないもん。


それに李々斗も李々斗だ。なんで否定しないの。そうだけどって、なんでそんな嘘つくの。



「な、なに言ってんの」

「なにって事実」

「事実じゃないよ…っ」




いたっていつも通りに見えるけれど、わたしにはわかる。



だって変だもん。


わたしたち、これまでも何度も二人で出かけたことがあるけれど、それをデートと呼んだことは一回もないから。

事実じゃないよ、ひとつも。



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