無気力な幼なじみと同居したら、予想外の溺愛がはじまりました❤︎
2.王子様の夢を見ましょう
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『楓莉』
きみがベッドの上で両手を広げて待っている。
わたしの名前を呼び、「こっちおいで」と言ってやわらかく微笑んだ。
『りり、いっぱいぎゅってして』
『うん、いいよ』
『ねえりり、もっと。足りないの、りりが足りない』
『ホントわがまま』
『いいでしょ?』
『いいよ、俺も楓莉が足りない』
腕の中に飛び込むと、李々斗はぎゅうっと強く抱きしめてくれた。
わたしと同じシャンプーの匂いがする。
まるで犬みたいに 彼の首元に鼻を寄せてすんすんと匂いを嗅ぐと、李々斗は「ばか、くすぐったい」と言ってわらった。