無気力な幼なじみと同居したら、予想外の溺愛がはじまりました❤︎
「うぅ~…ごめんなざい…」
「……それ返事?」
「ちがうぅぅう…うぐ…っ」
「てか鼻水やばいよ楓莉」
「拭いてよぉ~~…」
「え、俺が?」
「ティッシュ持ち歩きなよ」なんて文句を言いながらも、李々斗は服の袖を引っ張ってグイッとわたしの鼻水を拭う。
頭がぜんぜん働いていないまま 「拭いてよ」なんて口走ってしまったことを後悔した。
……だって、まさか袖で拭うなんて思わないもん。
しかも涙じゃなくて鼻水だし……申し訳なさすぎてどうしたら。
「うぅう、服ごめん……」
「いーよぜんぜん、昔もよくやってたし」
「えっ嘘」
「ホント」
昔から李々斗の服を汚すほど泣いてたとか記憶に無さすぎるけど、本当らしいので頭があがらない。
ええん、昔も今も迷惑すぎるよわたし……!