無気力な幼なじみと同居したら、予想外の溺愛がはじまりました❤︎





ズビズビと鼻をすすりながら ごめんごめんと繰り返し謝ると、「もーいいから」と頭を撫でられた。


李々斗はずるい。

こういう時にいつもやさしくしてくれて、やっぱりお兄ちゃんみたいで​────…って。




「…あの、りり……」

「ん」

「えっと、あの、あのね……、」




お兄ちゃんじゃないよ。わたしは女の子として、李々斗に好きって言われたばっかりだった。



この気持ちは、わたしが自分で気づかないと意味が無いこと。



​───考えて考えて、俺のことで悩めばいい



逃げちゃダメ。ちゃんと考えてたどり着かないといけない答え。



まだわからない。分かりそうだけど、まだ、確実じゃない。


そんな気持ちで答えを出したら、李々斗はきっと『俺が気持ちを伝えたから楓莉は流された』って思ってしまうかもしれない。




確実に、丁寧に。

気持ちを伝えるには、多分今じゃないんだ。




< 137 / 258 >

この作品をシェア

pagetop