無気力な幼なじみと同居したら、予想外の溺愛がはじまりました❤︎
ズビズビと鼻をすすりながら ごめんごめんと繰り返し謝ると、「もーいいから」と頭を撫でられた。
李々斗はずるい。
こういう時にいつもやさしくしてくれて、やっぱりお兄ちゃんみたいで────…って。
「…あの、りり……」
「ん」
「えっと、あの、あのね……、」
お兄ちゃんじゃないよ。わたしは女の子として、李々斗に好きって言われたばっかりだった。
この気持ちは、わたしが自分で気づかないと意味が無いこと。
───考えて考えて、俺のことで悩めばいい
逃げちゃダメ。ちゃんと考えてたどり着かないといけない答え。
まだわからない。分かりそうだけど、まだ、確実じゃない。
そんな気持ちで答えを出したら、李々斗はきっと『俺が気持ちを伝えたから楓莉は流された』って思ってしまうかもしれない。
確実に、丁寧に。
気持ちを伝えるには、多分今じゃないんだ。