無気力な幼なじみと同居したら、予想外の溺愛がはじまりました❤︎
近い、すべてにおいて近い。
わたしの顔の真横で李々斗が腕を立てている。
顔の距離は数センチだった。
李々斗の双眸が、わたしを見つめている。
「っ、り、りり」
「……」
「ご、ごめ、離れて……っ」
恥ずかしくてパッと視線を逸らす。
きっと顔だけじゃなくて、耳も首も真っ赤だ。男の子に耐性がないのが仇となった。ドキドキして死にそう。
離れて、
そう言ったわたしの声は震えていて、動揺しているのがバレバレだったとおもう。
目は合わせていないけれど、視線を感じる。何も言わず李々斗がわたしを見つめていることが、なんとなくわかる。
やだやだ、そんな見ないでよ恥ずかしいんだから。
はやく離れて、心臓にやさしい距離を。