無気力な幼なじみと同居したら、予想外の溺愛がはじまりました❤︎
「………りり…?」
しかしながら、そんなわたしの思いを汲んでか否かは定かではないが、李々斗は一向に離れようとはしてくれない。
それどころか、ゆっくり口を動かしては、
「……かわいいんじゃん?」
「え」
「……うん」
なんて、李々斗がめったに言わない言葉を向けてくるものだから。
ボンッ!て、わたしの心臓が爆破した音がきこえた。頭のてっぺんから湯気出てるかもしれない。どうしよう。
目をぎゅうっとつぶり、視界を遮断する。
無理、このままじゃ本当に爆発して死んじゃう。
「楓莉?」とやさしい声が落ちて来たので、流されたらいかん!とさらに固く目を結ぶ。
かわいいって言われたくてフユちゃんたちにお化粧してもらったけれど、こんなに破壊力があるなんて思ってなかったんだもん。
何度か李々斗に「かわいい」って言われたことはあったけれど、告白された手前、余計になんか意識しちゃうし。