無気力な幼なじみと同居したら、予想外の溺愛がはじまりました❤︎
そんな2人は李々斗の顔がとにかく好きらしく、毎日のように「成水くんと幼なじみになれる世界線に生まれたかった」だの「成水くんを構成する細胞になりたい」だの、そんなことばかりをいっている。
そのくせ、同じクラスなのにも関わらず李々斗本人に声をかける勇気はないというものだからよくわからないのだ。
李々斗はたしかに人見知りをするけれど、話をしてみたら意外と口は悪いし、ぜんぜんクールなんかじゃないのにな。
2人は……というより、李々斗を気にかけている女の子たちは、彼を別次元の人とでも思い込んでいるんじゃないか…?と、時々心配になってしまう。
「そういえばさ、今日体育B組と合同の日だよね」
はるちゃんが思いだしたように言った。
体育の授業は3時間目に組まれている。
運動音痴のわたしにとっては地獄の時間だった。