無気力な幼なじみと同居したら、予想外の溺愛がはじまりました❤︎
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「うぅうおめでとぅうう……!」
「ぐぇっ、あり、ありがとう…?」
圧に負けて昨日のことをすべて話すと、ふたりは抱きついて祝福してくれた。
女子トイレで抱き合うわたしたちに、トイレを利用しようと入って来た人たちはみんなギョッと驚いた顔を……というか若干引いていたので、朝のホームルームがあと5分で始まろうとしていたこともあり、慌ててトイレを出た。
教室に戻りながら、フユちゃんが「いいなぁ彼氏!」と声をこぼす。
フユちゃんのその言葉に、わたしはなんとなく、首を傾げた。
「これで正式に成水くんの彼女ってことだよね。いいなー、はるも彼氏いるしさ。わたしも彼氏ほしいなぁ」
「フユは理想が高すぎなんだよぉ」
「だってー…どうせ付き合うなら成水くんレベルのイケメンで優しくて面白くてハイスペック男子がいいじゃん」
「それがダメなんだって!」
「てか成水くん、彼氏ともなればもうそりゃでろでろに甘そうだよね」
「わかる!……って、楓莉?どしたぁ?」