無気力な幼なじみと同居したら、予想外の溺愛がはじまりました❤︎
どくん、どくん。
聞こえるわけないってわかっていても、どんどん早くなる心臓の音が聞こえていたら恥ずかしいなと、そんなことを考える。
自分が口にした言葉がまっすぐすぎたことを徐々に自覚して、かぁ……と顔が赤くなっていくのを感じた。
「えー…っと、りり君……なんか言ってくれるとありがたいよ……?」
えへへ…?と照れ隠しで笑うも反応は無し。
不覚に零れてしまった言葉だったとはいえ、流石にただ見つめられるだけなのは耐えられないんだけど───…
「……ほんと、そういうとこが……」
「っわ、」
不意に抱き寄せられた身体。
大好きな香りがいっそう強くなった。
「わ、ぅ…りり、?」
「楓莉のそれ、まじでずるいんだってば」
「ずる……?」
「俺だって、すげー好きだから」