無気力な幼なじみと同居したら、予想外の溺愛がはじまりました❤︎
楓莉は俺のことが好きだ。
だけどそれは恋としてじゃなく、幼馴染として。
昔からずっと一緒にいるから、家族のような存在に思ってくれているだけ。
俺だけがずっと楓莉に好意を寄せている。
自分が抱えている気持ちがあまりにも一方通行だったと自覚して、少しだけ苦しくなった。
俺が好きって言ったら。
付き合ってって伝えたら。
そうしたらきっと楓莉は「わかんない」って、困った顔をすると思うから。
だから、決めたのだ。
これからも変わらず楓莉にとっていちばん近い存在であるために───俺の気持ちは自分の中にとどめておこうと。