無気力な幼なじみと同居したら、予想外の溺愛がはじまりました❤︎
だけどでも、こんなことは当然のことながら本人に言えるわけはなく。
俺は冷蔵庫から麦茶を取り出してグラスに注ぎ、煩悩を覚ますようにひとくち飲んだ。
それから、何も深いことは考えていないような雰囲気を醸し出し、
「……楓莉、それ俺のなんだけど」
いつも通り、“楓莉の自由奔放なところに呆れる”俺を演出した。
「あれ?ほんとだ、ごめん気づかなかった」
「大きさ的にわかるだろ…」
「この大きさ可愛いから自分のかと思った」
「はぁ、もー…まあいいけど」
全然、そのままでいいけど。
……だってかわいいから。
あんまり見つめると 見惚れてるのがバレてしまうから、楓莉に気づかれないようにその姿を焼き付けた。