無気力な幼なじみと同居したら、予想外の溺愛がはじまりました❤︎
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楓莉と同居するようになって少しした頃。
席替えが行われて、俺は楓莉の後ろの席になった。中学時代を含めても 楓莉とこんなに席が近くなったのは初めてだったのに、全然嬉しくなかった。
それもそのはず、楓莉の隣の席が、吉川 汐音だったからだ。
吉川とは特別仲が良かったわけではなく、目が合ったら挨拶を交わす程度のクラスメイトだったけれど、吉川がなんとなく楓莉に好意を抱いていることは察していた。
長年楓莉の周りにセンサーを張っていたせいか、楓莉を好きだという人のことはなんとなく直感でわかるのだ。
吉川は爽やかだし、優しそうだし、同級生の中じゃ落ち着きのある男だったから。
楓莉に近づかれたら危険かも、と、内心嫉妬していた。