無気力な幼なじみと同居したら、予想外の溺愛がはじまりました❤︎
楓莉が吉川と同じバイト先だったことを隠していたことも、今になってみれば俺のために気を使ってくれていたことが分かったから安心してみていられるけど、当時の俺からしてみれば、知らないところで楓莉と吉川が仲良くしていると思ったら嫉妬で押しつぶされそうだった。
「…まあ、もういいや」
「…え、りり」
「やめろとか別に言わないし。吉川いいやつだもんな、優しいし。仲を深めるいい機会なんじゃね」
「え、なん…なんで急に…、りり、吉川くんのこと好きじゃないじゃん」
「俺はね。でも楓莉は違うだろ」
焦って、ひとりで勝手にイライラして、怒って。
かっこ悪いことに、嫉妬にあふれた醜い感情があふれ出して、全部、楓莉にぶつけてしまった。