無気力な幼なじみと同居したら、予想外の溺愛がはじまりました❤︎






それから数日は、まるで生きた心地がしなかった。



楓莉と喧嘩っぽくなってしまってから、合わせる顔がなくて家でも学校でも避け続けていた。



俺たちが幼馴染じゃなかったら。吉川と楓莉みたいに、高校生になってはじめて出会うことができていたら。

そうしたら、昔のイメージに捕らわれずに楓莉に好きだと言えていたのだろうか。



けれど、もし幼馴染じゃなかったら。

そうしたら、俺は楓莉を好きになっていたのか。




今更願ったところでどうにもできないことばかりを考えて、ひとりで落ち込んでしまう。



楓莉は、もしかしたらもう俺に愛想をつかしているかもしれない。ただの幼馴染のくせに私生活に口出ししてくるめんどうなやつって、そう思われているかもしれない。



マイナスなことばかり浮かべては消して。

そんなことばかりをしていたから、バイトでミスをして、店長に柔らかくだけど注意を受けたりもした。

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