無気力な幼なじみと同居したら、予想外の溺愛がはじまりました❤︎
俺って、ぜんぜんだめだ。
楓莉がいないとなにもかも急にダメになってしまう。
王子だなんだって騒がれるのは所詮見た目だけの話で、実際、好きになってもらいたい女の子には、きっと異性としてすらも見てもらえていない。
このままぼーっとしているうちに、楓莉に良い人ができて、本気で諦めなきゃいけない日が来るんだろうか。
そんなことを考えながらバイト帰りの道を歩いていた時のことだった。
帰り道にある公園に、見慣れた人影を見つけたのだ。遠目でみてもそれが楓莉であることがすぐにわかり、そんな自分に少しだけ笑えた。
その後すぐ、隣にいるのが吉川だと気付き、いてもたってもいられなくなって楓莉たちのもとに駆け寄った。