無気力な幼なじみと同居したら、予想外の溺愛がはじまりました❤︎
だけどでも、まさか一緒の布団で寝るなんて思わなかったから。
わたしは床でもいいって言ったのに、「意味わかんないからはやく布団はいんなよ」とコンマで拒否された。
李々斗とは付き合ってはいるけれど、まだ“そういうこと”をしたことはなくて、キスだって、そんなに深い……のはしたことないのだ。
一緒に住んではいるものの、同じ布団に入る機会なんて当然あるわけないし。
おまけに恋愛に関するものごと全部、ほぼ初心者のわたしが、突然李々斗と一緒に寝るなんてハードルが高すぎる。
「楓莉」
「やだ!」
「ねえ」
「やだってば!」
「……やなんだ?」
「っ、」
なに、その、ちょっと寂しそうな声。
だって恥ずかしいんだ。
後ろ向いたら、暗闇でも関係なく顔が見える距離。ちょっとでも動いたら、すぐに唇が触れちゃいそう。
だから無理。
わたしは朝まで壁と見つめ合って───……
「っ、ぎゃ!」