無気力な幼なじみと同居したら、予想外の溺愛がはじまりました❤︎






李々斗と付き合っていると勘違いされることは、これまでもよくあった。それで嫌がらせを受けることもよくあったし。


けれどそれは李々斗がモテモテすぎるせいで、幼なじみである以上しょうがないことなんだって言い聞かせてきた​───わけ、なんだけど。



「成水が有村さんのことを気にかけてるのって、幼なじみだからってよりも​───…悪い虫がつかないように監視してる、の方が近いと思う」

「悪い虫……」

「有村さんが自分以外の男のところに行っちゃわないように、さ」



「ホントのとこはわかんないけど」と付け足されるも、わたしは返す言葉を見つけることが出来ないまま立ち尽くす。



変な話だ。たしかに李々斗は 吉川くんとわたしが仲良くすることをあまり良く思っていないみたいだったけど、それは李々斗が気分屋さんてワガママだったせい。




……だって、そうじゃないとおかしいもん。

ヤキモチなんて、そんなのまるで、








「成水は、有村さんのことが好きなんだと思ってた」





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