無気力な幼なじみと同居したら、予想外の溺愛がはじまりました❤︎
・
・
「…っていうので、ずっと考えてて」
わたしの悩み。
それはずばり、李々斗がわたしのことを好きなのかどうかについてである。
──成水は有村さんのことが好きなんだと思ってた
──好きとかじゃないなら、はやめにハッキリさせてた方がいい
──幼馴染は離れ時がないから
1週間前、バイトの時に吉川くんに言われた言葉。
李々斗がわたしのことを好きだと仮定すると、わたしと李々斗はただの幼なじみとしては成りたたなくなる。
吉川くんと隣の席になった時に不機嫌だったことも、バイトすることに初めは反対していたことも、───保健室で、キスしてきそうになったことも。
いや、あれはわたしの思い込みだったかもしれないけれど、それでもやっぱり、李々斗の行動心理が不可解なことはたくさんあった。
それらが全部、わたしのことが“好き”だからこその行動だとしたら。
これから李々斗とどういう風に接していいかわからなくなってしまったのだ。