キミだけのヒーロー
「えっ……ああ、うん。中2で転校したから……」


カナコは一瞬動揺を見せた。

オレがサユリの写真にあまりにも無反応であり、逆に北野典子を気にかけていることに驚いたのかもしれない。


「中2かぁ……。でも、なんか中途半端な次期に転校したんやな? 普通、転校って、学年が変わる時にせーへん? 秋か冬頃やろ? なんかめずらしいよな」


「え? 秋か冬? あたし、そんなん言った?」


カナコが怪訝そうに眉をひそめる。


「え? ちゃうの?」


「うん。北野さんが引っ越したんは、夏休みに入ってすぐやで?」




「え?」

えええええええ?



夏休みだって?

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