キミだけのヒーロー
《うん。はっきり記憶してるよ。3年前の8月14日》
お礼を言って、電話を切った。
「どうだった?」
携帯を握り締めたまま呆然とするオレの顔をヤマジとカナコが心配そうに覗き込む。
「ああ……うん。確かに夏休みやったって。んで、事故にあったのも……」
ぼんやりする頭でなんとか思考を保とうと踏ん張った。
「でも、やっぱおかしいって。だって、オレがタオルを借りたんは、中2の秋やもん」
「ひょっとして、ケンジが勘違いしてるんちゃうの? 秋やと思い込んでるだけとか。その試合はほんまに秋にあったん?」
カナコはあまり深刻に受け止めもせず、軽く流そうとした。
「そんなはずないって!」
握っていた携帯をカナコに返し、代わりに自分の携帯を取り出した。
今度はシィに電話をかけてみる。
お礼を言って、電話を切った。
「どうだった?」
携帯を握り締めたまま呆然とするオレの顔をヤマジとカナコが心配そうに覗き込む。
「ああ……うん。確かに夏休みやったって。んで、事故にあったのも……」
ぼんやりする頭でなんとか思考を保とうと踏ん張った。
「でも、やっぱおかしいって。だって、オレがタオルを借りたんは、中2の秋やもん」
「ひょっとして、ケンジが勘違いしてるんちゃうの? 秋やと思い込んでるだけとか。その試合はほんまに秋にあったん?」
カナコはあまり深刻に受け止めもせず、軽く流そうとした。
「そんなはずないって!」
握っていた携帯をカナコに返し、代わりに自分の携帯を取り出した。
今度はシィに電話をかけてみる。