キミだけのヒーロー
正面は行き止まりだった。
オレが立っている位置から数メートルほど先に背の高いブロック塀があった。
塀の向こうはよく見えないが、工場か何か……とにかく企業の建物のようだった。
道路の左手には小さな公園。
そして右手には住宅。
どこかに隠れたのかと思い、周りを見渡してみたが、少なくとも公園内には身を隠せるような場所はない。
右手の住宅が実は知人の家で、そこに入ったんだろうか?
だとしても、オレが追いつくまでの数秒でできることじゃないだろう。
まさに神隠しにでもあったかのようにサユリの姿は消えてなくなっていた。
神隠しだって?
いや。
もうそういう妄想はやめろって。
もっと現実を見ろってオレ。
オレが立っている位置から数メートルほど先に背の高いブロック塀があった。
塀の向こうはよく見えないが、工場か何か……とにかく企業の建物のようだった。
道路の左手には小さな公園。
そして右手には住宅。
どこかに隠れたのかと思い、周りを見渡してみたが、少なくとも公園内には身を隠せるような場所はない。
右手の住宅が実は知人の家で、そこに入ったんだろうか?
だとしても、オレが追いつくまでの数秒でできることじゃないだろう。
まさに神隠しにでもあったかのようにサユリの姿は消えてなくなっていた。
神隠しだって?
いや。
もうそういう妄想はやめろって。
もっと現実を見ろってオレ。