キミだけのヒーロー
しばらくしてチームメイトの元へ戻ったオレは、帰り支度をしながら、タオルを貸してくれた人物を探していた。
だけど、何しろ顔を見ていなかったので、誰に返せばいいかわからない。
「どうしたん?」
キョロキョロしているオレの様子に気付いたシィが声をかけてくれた。
オレはさっきの水飲み場での出来事を話した。
「名前、書いてへんの?」
そう言われて、タオルの端についていたタグを確認する。
うっすらと文字のようなものが見える。
何度も洗濯しているのか、ほとんど解読不可能のようにも見えるそれを、じっと目を凝らして読んで見る。
「キ……リノ…ノ…リコ。……“キリノノリコ”って書いてる気がする」
そばにいたN中のヤツを捕まえて尋ねた。
「“キリノ ノリコ” って子いる?」
だけど、その場にいるヤツは全員“キリノノリコ”を知らなかった。
しょうがないので、オレはバッグにタオルを入れ持ち帰ることにした。
だけど、何しろ顔を見ていなかったので、誰に返せばいいかわからない。
「どうしたん?」
キョロキョロしているオレの様子に気付いたシィが声をかけてくれた。
オレはさっきの水飲み場での出来事を話した。
「名前、書いてへんの?」
そう言われて、タオルの端についていたタグを確認する。
うっすらと文字のようなものが見える。
何度も洗濯しているのか、ほとんど解読不可能のようにも見えるそれを、じっと目を凝らして読んで見る。
「キ……リノ…ノ…リコ。……“キリノノリコ”って書いてる気がする」
そばにいたN中のヤツを捕まえて尋ねた。
「“キリノ ノリコ” って子いる?」
だけど、その場にいるヤツは全員“キリノノリコ”を知らなかった。
しょうがないので、オレはバッグにタオルを入れ持ち帰ることにした。