キミだけのヒーロー
「あかん……マジでやばいって、これ」
オレはティッシュを手に取ると、ズビーっと大きな音を立てて鼻をかんだ。
とりあえず涙は止まったものの、目はまだ充血してるであろう。
そんな様子にサユリはケラケラ笑ってる。
「あー。もう、めっちゃかっこ悪いやん。笑うなや――!」
「ごめんごめん。ヨシヨシ」
そう言って、サユリはオレの頭を撫でる。
あかん……。
もう完全にガキ扱いや。
「笑いすぎ!」
オレはまだ涙目のまま、DVDのケースでサユリのおでこをカツンと軽くはじいた。
「ごめんごめん。でも、あたし、ケンジとは同じ学校じゃないけど……」
サユリはおでこをさすりながらオレをじっと見つめる。
「なんとなく想像できるねん。学校で友達としゃべってるケンジの姿。きっとケンジの周りにいるみんなはいつも笑顔でいるんやろうなって思う。みんなが自然にケンジの周りに集まってくるんやろうなって……」
そう言ってニッコリ微笑む。
オレはティッシュを手に取ると、ズビーっと大きな音を立てて鼻をかんだ。
とりあえず涙は止まったものの、目はまだ充血してるであろう。
そんな様子にサユリはケラケラ笑ってる。
「あー。もう、めっちゃかっこ悪いやん。笑うなや――!」
「ごめんごめん。ヨシヨシ」
そう言って、サユリはオレの頭を撫でる。
あかん……。
もう完全にガキ扱いや。
「笑いすぎ!」
オレはまだ涙目のまま、DVDのケースでサユリのおでこをカツンと軽くはじいた。
「ごめんごめん。でも、あたし、ケンジとは同じ学校じゃないけど……」
サユリはおでこをさすりながらオレをじっと見つめる。
「なんとなく想像できるねん。学校で友達としゃべってるケンジの姿。きっとケンジの周りにいるみんなはいつも笑顔でいるんやろうなって思う。みんなが自然にケンジの周りに集まってくるんやろうなって……」
そう言ってニッコリ微笑む。