キミだけのヒーロー
逆にオレはどうしようもなく照れて真っ赤になる。

何?

今のって、褒めてくれてるんだよな?

さっきまでバカにしたように笑ってたくせに、今度は褒めたりして……。

サユリのせいで、オレの心臓は休まるヒマがないよ。


「そんなええもんちゃうで?」


オレは照れくさくて、このくすぐったい感情を誤魔化す言葉を探る。


「それに……」


サユリは小首を傾げてオレの次の言葉を待つ。


「オレはサユリがいてくれたら……それだけでいい」


うわああああ。

オレ、何甘い言葉言っちゃってんの?

勝手に……。

勝手に口があああああ。

間違いなく今オレの顔は真っ赤だ。

そして、目の前のサユリの白い頬もピンクに染まっている。


んな顔すんなよ……。

可愛すぎだろ……。

も、知らねーからな。

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