キミだけのヒーロー
夕方だと言うのに、外は昼間と変わらないぐらい日差しが強い。
気分が滅入ってる時に、この暑さは相当こたえるな。
自転車をこぐ足がいつもより重い。
左右の足を交互に動かすだけなのに……。
そんな動作すら、今のオレにはとてつもなく重労働に思えた。
――見るんじゃなかった。
今更思ってもしょうがないことを悔やんだ。
サトシに手渡す前、一瞬オレの手の中にあった携帯。
表のディスプレイに表示された名前が今もオレの目に焼きついてる。
“着信:サユリちゃん”
あんな話を聞いても、心のどこかで彼女を信じたい気持ちがあった。
だけど、目の前につきつけられた現実。
サユリとサトシが現在どういう関係なのかは、わからない。
だけど、少なくとも連絡を取っているのは事実のようだ。
電話に出なかったサトシ。
ひょっとしたら、オレに義理だてて、サユリのことを無視しているのかもしれない。
いくら女好きとは言え、友達の彼女に手を出そうなんて、そこまでずうずうしいヤツじゃない。
つか、多分ヤツの性格からして、面倒なことに巻き込まれるのは避けるだろう。
気分が滅入ってる時に、この暑さは相当こたえるな。
自転車をこぐ足がいつもより重い。
左右の足を交互に動かすだけなのに……。
そんな動作すら、今のオレにはとてつもなく重労働に思えた。
――見るんじゃなかった。
今更思ってもしょうがないことを悔やんだ。
サトシに手渡す前、一瞬オレの手の中にあった携帯。
表のディスプレイに表示された名前が今もオレの目に焼きついてる。
“着信:サユリちゃん”
あんな話を聞いても、心のどこかで彼女を信じたい気持ちがあった。
だけど、目の前につきつけられた現実。
サユリとサトシが現在どういう関係なのかは、わからない。
だけど、少なくとも連絡を取っているのは事実のようだ。
電話に出なかったサトシ。
ひょっとしたら、オレに義理だてて、サユリのことを無視しているのかもしれない。
いくら女好きとは言え、友達の彼女に手を出そうなんて、そこまでずうずうしいヤツじゃない。
つか、多分ヤツの性格からして、面倒なことに巻き込まれるのは避けるだろう。