明日が見えたなら  山吹色

「ただいま」えっ?珍しく早い時間だった。

「おかえりなさい、今日は早かったんだね」

「ああ」挨拶のキスをして、急ぐようにサッサと寝室へ入って行く。

 どうしたんだろう?

「彰くん?これから唐揚げを揚げるから先にお風呂に入る?」

「そうしようかな」寝室から出てきた時はさっきと表情が変わり少し嬉しそうだった。

「彰くん出た?ご飯の支度出来たよー!」脱衣所から音がしているので声を掛けた。出来れば熱々のうちに食べて欲しい。

「今日も美味しそうだな、いただきます」

「いただきます」

「唐揚げ美味しいぞ」

「エヘッ ありがとう!ご飯おかわりしてね」

 あらっ?結婚指輪つけてる。何があったの?

 指輪の存在に安心する。

「あのさ、今度の土曜日は出勤になりそうなんだけど 日曜日は休みだから 七海 行きたいカフェあるって言ってただろ?行こうか?」

「行けるの?ありがとう 楽しみにしてるね」

今日の彰くん 、なんだか変!突然結婚指輪をつけてるし、カフェに誘ってくれたり、一昨日の事気にしているのかな?

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