明日が見えたなら 山吹色
会社にいる時、七海からメッセージが入ってた。
《お疲れ様 今、私は実家へ向かってます。勝手にごめんなさい。会社は一週間休みを取りました。実家でゆっくりして来ます 》
はぁ?!寝耳に水だ 。両親に甘えたいのはわかる。でも突然過ぎるだろう!身体は大丈夫なのか!
連絡が来たのはお昼過ぎだったが気づいたのが遅かった。もう着いているか?
電話しても出ない。仕方ない、メッセージを送った。
『七海?着いたか?気づいたら連絡しろよ』
しばらくしたら電話が来た。
『もしもし七海?』
『もしもし、勝手にごめんね』
『もう着いたのか?』
『着いたよ』
『一人で行ったのか?』
『うん、でも駅まで迎えに来てもらったよ』
『心配させるなよ、帰りは迎えに行くからな』
『えっ大丈夫だよ、一人で帰れるよ』
『ダメだ、迎えに行く、お義父さんとお義母さんに挨拶しようか?』
『えっ?しなくていいよ、今なんだか忙しいみたいだしさ』
『そうか?じゃあよろしく伝えてくれ』
『了解!彰くんはきちんと食べてね』
『七海に言われたくないね』
『あらそうですか?では、さようなら』
『おい、もう切るのか?寝るときも起きたときも連絡入れろよ』
『わかりました。彰くんも気を付けて帰ってね、じゃあね』
『ああ、じゃあ』
七海の身体が心配ながらも、実家で過ごすならと安心も出来た。