私は彼とあくまでも友達になりたい
彰人くんはサーブで点を5点ほど稼いだところで、サーブがアウトになって、ベンチに戻っていった。

でも、そのおかげでマッチポイントになる。

私は胸の前で手を組んで、試合の行く末を見守る。
マッチポイントになったと言えど、長いラリーが続いているし、選手もバテてきているように見えた。

がんばれ、がんばれ。心の中で応援する。

本当は声に出して応援したかったけど、彼女だってバレるリスクは下げとかないとね。

そんな中、こちら側の主将の人がスパイクを打って、ゲームセットとなった。

勝った!私は、拍手をした。私はバレー未経験者だけど、鳥肌が立つくらいには興奮していた。

さぁ、今から彰人くんが颯太くんと仲直りをする。

私は一階の踊り場スペースに向かった。
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