私は彼とあくまでも友達になりたい
二人水入らずの昔話なんかに花を咲かせて欲しくて、私は早々に体育館を出た。

よかったよかった。
…にしても、帰りも一人か。誰かと一緒にくればよかったかな。

そんなことを思っていたときだった。

ある人を見つけた。私はその人に声をかける。

「あの!花園ここなさん、ですよね?」

そう、そこにいたのはここなちゃんだ。
幼馴染の彰人くんの応援にでも来たのだろう。

急に声をかけてきた私に対して、ここなちゃんはびっくりしながら、

「そう、よ?私に何か御用かしら?」

と言った。
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