私は彼とあくまでも友達になりたい
先程までが嘘だったように、しんと静まり返った一組の教室を横目に見ながら、彰人くんに問う。

「ね、ねぇ、こんなの聞いちゃあれなのかもしれないけど、私さ、彰人くんがひなちゃんから告白された日のこと知りたいなって…。」

しどろもどろになりながら言った。
プライバシー的にどうなのだろうと思ったが、私の口は止まらなかった。

「…そうだな。梨花にだけでも、言っておきたい。」

そう言い、彰人くんはあの日について語り始めた。
< 181 / 251 >

この作品をシェア

pagetop