私は彼とあくまでも友達になりたい
***

彰人くんと二人きりの帰り道。

「寒いねぇ。」なんて言いあって笑い合う。

そんな中、彰人くんは、

「さっきの延長だと思ってよ。」

と言い、手を繋ぐことになった、

なんとなくすれ違う人の目がこちらを向いてるような気がして、恥ずかしいような、でも、彰人くんと手をつなげることが、嬉しいような。
不思議な気持ち。

ずっと顔が真っ赤だったし、多分、手汗もかいていたと思う。

そんな状況でも私が頭の隅で考えることは、彰人くんがしてもらったら嬉しいことだ。
こうやって、彰人くんは私をいつでも幸せな気持ちにさせてくれる。

私も何か返したいのだ。

彰人くんの方をチラリと見ると目があった。

微笑みかける彰人くんの顔は眩しかった。
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