私は彼とあくまでも友達になりたい
***

「お邪魔しまーす…。」

吉本くんの家に、入る私たち。

「親から、許可は取ってるけど、食い終わったらさっさと行けよ。」

吉本くんは、私たちの方を見ずに言った。そして、場を盛り上げようとしたのか、

「…彰人。うちのケーキめっちゃ好きなんだぜ?
俺らが中一の時、一人で4号のホール平らげたときはビビったな。」

と言う。

「おい!それはあんまり言うなよな!恥ずい…。」

彰人くんは珍しく照れていた。
その様子に少し胸が高鳴った。

そして、二人の様子を見ていた私は笑い、

「本当に仲がいいね。二人。」

と言った。

「当たり前だろ?俺らは親友なんだから。」

二人の声は重なった。
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