私は彼とあくまでも友達になりたい
結局、彰人くんが教室に来たのは、19時前くらいだった。

「ごめん、ごめん!先輩に捕まってさ。遅くなった。」

私はガトーショコラを飲み込んで「別にいいよー。」と言った。そして、

「…彰人くん、やっぱりチョコ、いっぱいもらった?」

と恐る恐る聞く。

「まあ、うん。
…って、梨花。珍しく嫉妬?」

「いや、そうじゃなくて…。」

嘘です。半分くらい嫉妬です。

「…チョコばっかりじゃ大変かなって思って、ポテチのうす塩。大きいサイズ買っといたよ?」

ポテチの袋を見た瞬間、ぶはっと笑う彰人くん。

「…ありがと。」

くくくっとまだ笑う彰人くん。

「安心してね!ちゃんとチョコも用意してるから!これがチョコの代わりとかじゃ無いから!」

彰人くんは、「分かってる。」と言っていたけど、急に出てきたポテチが衝撃的過ぎたのか、まだ笑っていた。
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