私は彼とあくまでも友達になりたい
***
side 花園ここな
私は、マンションの下で彰人のことを待っていた。
今日がバレンタインだから。
毎年毎年、彰人にはチョコをあげていた。
今年は、梨花がいるからあげようかどうしようか迷ったが、今年のはけじめをつける一回だと思うことにした。
ま、あげられなくてもいいんだけど。
彰人が幸せならば、それでいい。
「…花園?」
その声はよく知っている。でも、君にその名前で呼ばれたのはいつぶりだかわからない。
…もう、ここなとは呼んでくれる日は来ないだろう。
「彰人、お帰り。」
この言葉もいつまでかけられるだろうか。
「どうしたの?」彰人が聞く。
だから、私は手に持つチョコを突きつけて、
「はい、チョコ。これで私からあげるのは最後だからね。…梨花とお幸せに。」
私は精一杯の笑顔で言った。
side 花園ここな
私は、マンションの下で彰人のことを待っていた。
今日がバレンタインだから。
毎年毎年、彰人にはチョコをあげていた。
今年は、梨花がいるからあげようかどうしようか迷ったが、今年のはけじめをつける一回だと思うことにした。
ま、あげられなくてもいいんだけど。
彰人が幸せならば、それでいい。
「…花園?」
その声はよく知っている。でも、君にその名前で呼ばれたのはいつぶりだかわからない。
…もう、ここなとは呼んでくれる日は来ないだろう。
「彰人、お帰り。」
この言葉もいつまでかけられるだろうか。
「どうしたの?」彰人が聞く。
だから、私は手に持つチョコを突きつけて、
「はい、チョコ。これで私からあげるのは最後だからね。…梨花とお幸せに。」
私は精一杯の笑顔で言った。