私は彼とあくまでも友達になりたい
***

「彰人くん!」

私は大声で彼の名前を呼ぶ。
彰人くんは、私の声に振り返る。
近づいて、抱きつきたい気持ちを抑えて、言う。

「ねぇ!彰人くん!今年もよろしくね!」

少し走ったからか、息切れしながらだったが、途切れずに言えた。
彰人くんは、

「こちらこそ。梨花。」

と笑った。そして、

「あ、そうそう。」

と言い、耳元に顔を近づけ、


「──今年も、いっぱい意地悪すると思うから覚悟しといて。」


と言う。
私は、ボンっと赤くなる。

「こ、今年も彰人くんはずるいね…。」

すると、彰人くんはため息をつき、

「…いつも、梨花は俺のことずるいずるいって言うけどさ。梨花が可愛いのがダメなんだから、梨花の方がずるいよね?」

ニヤリと笑っている。

ずるい。やっぱずるい。

でも、そんなところも大好きで…。
君と出会って、笑って、涙も流して、照れて、色々あったけど、これから先も、

私は君とあくまでも…

ううん。

いつまでも、一緒にいたい!


*end*
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