私は彼とあくまでも友達になりたい
***
side弥生彰人
顔面レシーブ…。
俺はそのときの様子を思い出して、また笑う。
食べ終わった優勝景品のアイスの棒を見ながら。
こうやって一人で笑っていても、こちらを見る人も、隣で、「どうした?」と聞いてくる人も俺にはいない。
それは望んでしていることだ。
"あのとき"みたいなことが起きないように…と。
西窪梨花。彼女なら、"あのとき"の話を聞いたなら、なんて言ってくれるだろうか。
…まぁ、話すつもりはない。
カッコ悪いところは見せたくないから。
喧騒の増す教室の中、アイスの棒を捨てようと俺は席を立った。
side弥生彰人
顔面レシーブ…。
俺はそのときの様子を思い出して、また笑う。
食べ終わった優勝景品のアイスの棒を見ながら。
こうやって一人で笑っていても、こちらを見る人も、隣で、「どうした?」と聞いてくる人も俺にはいない。
それは望んでしていることだ。
"あのとき"みたいなことが起きないように…と。
西窪梨花。彼女なら、"あのとき"の話を聞いたなら、なんて言ってくれるだろうか。
…まぁ、話すつもりはない。
カッコ悪いところは見せたくないから。
喧騒の増す教室の中、アイスの棒を捨てようと俺は席を立った。