私は彼とあくまでも友達になりたい
…学校が始まって一週間。

私は図書委員の当番が弥生くんと一緒になった。
それは奇跡に等しかった。

なぜって。

それは、司書の先生が、

「色んなクラスの人と仲良くして欲しいので、全委員をごちゃごちゃにして当番表を作らせてもらいました。一年間頑張ってくださいね。」

と言ったから。

ありがとう、司書の先生。
弥生くんと一緒にしてくれて。

現時点でそうそう私は99人の友達ができていた。
みんなノリがいい人ばかりだったのがよかった。

つまり、あとは彼と友達になるだけなのである。

「よろしくね。弥生くん。」

私は隣に立つ弥生くんに声をかける。

「よろしく…。」

弥生くんの方からは眠そうな返事が返ってきた。

それが、私が弥生くんと初めて交わした会話だった。
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