私は彼とあくまでも友達になりたい
***
「ただいまー。」
私が帰ってくると姉がリビングにいた。
「おかえりー。」と声が聞こえる。
今日は塾がある日だから、早く部活を抜けて帰ってきたのだろう。
「ねえ、ねーちゃん。私さ。初恋(多分)を経験したんだけど、相手に好きな人がいた。」
「ふうん。
…で?諦めると?」
「え?うん。」
だって諦める以外の選択肢ないよ?
そんな私の返答に姉は、
「甘い!甘すぎる!この今食べてるチョコレートより甘くってよ!」
私を指差し思い切り怒鳴った。
「あのね、恋ってのは、諦めちゃいけないの!むしろ振り向いてもらえるまで押して押して押しまくるの!諦めるのが一番ありえないの!」
そう捲し立てた。多分自分でも何言ってるのかよくわかってないんだろうな…冷静な私はそう思っているが、冷静じゃない自分は驚きたじろいでいた。
「とりあえず、梨花!あんたはまずその気持ちが恋かどうなのかを見極めなさい。」
姉は命令口調で私に言った。
「…具体的にはどうするの?」
私は突っ込むのもめんどくさくなり、聞いてみる。すると姉は
「そんなの、何気ない一瞬にドキッとしたら恋よ!」
ドヤ顔で言った。
…ん?待って。何気ない一瞬にドキドキ?
それなら、何度かあったかも。
でも、ほんとに恋なのかなぁ?
「まあ、私は今から、塾だから、じゃあね!」
…嵐のように行ってしまった姉を見送りながら、私はソファに座った。
「恋…ねぇ。」
私の呟きは誰にも届かぬまま、宙に吸い込まれた。
「ただいまー。」
私が帰ってくると姉がリビングにいた。
「おかえりー。」と声が聞こえる。
今日は塾がある日だから、早く部活を抜けて帰ってきたのだろう。
「ねえ、ねーちゃん。私さ。初恋(多分)を経験したんだけど、相手に好きな人がいた。」
「ふうん。
…で?諦めると?」
「え?うん。」
だって諦める以外の選択肢ないよ?
そんな私の返答に姉は、
「甘い!甘すぎる!この今食べてるチョコレートより甘くってよ!」
私を指差し思い切り怒鳴った。
「あのね、恋ってのは、諦めちゃいけないの!むしろ振り向いてもらえるまで押して押して押しまくるの!諦めるのが一番ありえないの!」
そう捲し立てた。多分自分でも何言ってるのかよくわかってないんだろうな…冷静な私はそう思っているが、冷静じゃない自分は驚きたじろいでいた。
「とりあえず、梨花!あんたはまずその気持ちが恋かどうなのかを見極めなさい。」
姉は命令口調で私に言った。
「…具体的にはどうするの?」
私は突っ込むのもめんどくさくなり、聞いてみる。すると姉は
「そんなの、何気ない一瞬にドキッとしたら恋よ!」
ドヤ顔で言った。
…ん?待って。何気ない一瞬にドキドキ?
それなら、何度かあったかも。
でも、ほんとに恋なのかなぁ?
「まあ、私は今から、塾だから、じゃあね!」
…嵐のように行ってしまった姉を見送りながら、私はソファに座った。
「恋…ねぇ。」
私の呟きは誰にも届かぬまま、宙に吸い込まれた。