私は彼とあくまでも友達になりたい
***

side弥生彰人

西窪と祭り。

断られたのなら、一人、部屋で花火見るかと思っていた。別のやつと行くと西窪には言ったが、俺には今現在はそんな奴いない。

まぁ、杞憂だったようだが。

親友の手伝いってことは浴衣じゃないんだろうけど、それでも嬉しかった。

親友との3人での行動でもいい。西窪と二人きりがほんとはいいけど、西窪が近くにいるだけで十分だ。むしろ考え方によっては、3人行動の方が西窪の新しい一面が見られるのではないかとわくわくしている。

嬉しいとか、わくわくとか、俺らしくはないんだけど、それが本心だった。

西窪は、俺がこんなことを思ってると知ったらどんな顔をするだろうか。

そんなことを考えると、またわくわくした。
< 42 / 251 >

この作品をシェア

pagetop