私は彼とあくまでも友達になりたい
***

あの花火を見た神社がある石段まで辿り着いた。
何となくあの夜を思い出してこそばゆかったけど、最寄りの石段がここだったのだ。

そこまで階段は長くないけど、遊ぶには十分だと思う。

「地域差あるかもしれないから、一応確認するけど、グーならグリコ、パーならパイナップル、チョキならチョコレートでいいの?」

私が弥生くんに聞く。

「うん。俺のとこもそうだったよ。」

弥生くんはそう言った。

「じゃあ、最初はぐー…じゃんけん…、

ほい!」
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