私は彼とあくまでも友達になりたい

「ねえ、千夏。文化祭一緒にまわらない?」

私は朝学校に行く途中に出逢った千夏に聞く。
すると、千夏は私の言葉は無視して、

「ここで千夏ちゃんから、アドバイス!
気になる彼がいるなら、誘うべきでしょう!
あなたの恋には今、最大級の敵がせまっています!」

と言い、ウインクした。

「ちょっと待ってよ、千夏。なんで私が恋してるって知ってるわけ?それに敵って何?」

私が慌てて聞く。

「梨花が恋してるのは、祭りの日の態度でバレバレ。」

「えっ、嘘!そんなにバレバレ!?」

「うん、バレバレ。
で、敵っていうのは、彰人くんの幼馴染が他校にいるらしいんだけど、その子が長濱の文化祭に来て、しかも、彰人くんと一緒にまわるつもりで告白もするつもりらしい。」

と深刻そうな表情で言った。
今日も千夏は表情がコロコロ変わって面白いなぁ。

…てそんなことより、

「…どこでそんな情報手に入れるわけ?」

「えー、ヒミツ。」

親友ははぐらかした。

…にしても、弥生くん、幼馴染いるんだ。
で、その子も弥生くんに恋してるんだ。

確かに強力な敵だ…。
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