私は彼とあくまでも友達になりたい
「ねぇ、その本面白い?」

私は平然を装うために言った。
私の言葉に弥生くんは顔を上げる。

「うーん、どうだろう?
リアリティには欠けるけど面白いとは思うよ。」

「ちなみにジャンルは?」

「恋愛小説。好きな人との関係の進展の参考になればと思ってさ。」

弥生くんはそう言った。

弥生くんが好きな人のことを羨ましいと思ってしまうのは、恋している上では普通の感情なのかな?

しかも、その好きな人は幼馴染さんの可能性もあるわけで…

「そっかー。その恋叶うといいね。私応援してるから!」

私は心にも無いことを言った。
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