早く君に好きだって言われたい。


「華南、そういえばあの人とはどうなの?」

「……え? どうって、何もないよ。」


隣の席に座る同期の彼女がそんなことを聞いて来た。一応、同じ会社だから元彼のこと知ってるし。


「まだあんな奴が好きなの?」

「好きじゃないよ、会いたくもない」


会いたくもない。だって今は……友喜が好きなんだから。


「じゃあ、ハロウィンの友だちが好き?」

「……っ」

「だってさ……もう出会って1年でしょ? 友だち以上恋人未満って、なんかキープとかなんじゃない?」


キープって……。そんな人じゃないと思うけど。


「まぁ、もしそんな人だったら私呼んでよ〜あ、ハロウィンの日さ……ランチ行かない? 同期集めて」

「……それ、アイツも来る? 来るなら行かない」


なんかアイツのことを思い出して、イライラして……休憩室で頭を冷やそうと行ったのに先客がいた。


「よぉ、久しぶりだなぁ」

「……悠真」


はぁ……イライラ倍増したわ。




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