あなたの左手、 私の右手。
私の体調がすっかり元に戻った頃、ある日突然・・・おばあちゃんは亡くなった。

その日はデイサービスから帰って、記憶がはっきりとしていて、珍しくお父さんとお母さんの遺影に向かって話しかけたり、私におこわを作りたいと言って一緒に材料を買いに行った。

おこわを作り、炊きあがるのを待っている間におばあちゃんは疲れたからとソファに横になり、おばあちゃんの様子がおかしいことに気づいた私が救急車を呼んで病院に運ばれてすぐに息を引き取った。

亡くなった原因は脳梗塞ではないかと言われた。
でも亡くなったおばあちゃんの表情があまりにも穏やかで、私は詳しい原因を知るためにおばあちゃんの体を傷つけることは望まなかった。

あまりにも突然の・・・・おばあちゃんの死だった・・・。
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