あなたの左手、 私の右手。
第7章 ~心が惹かれる時 side 修平~
ある日突然だった。
赤名からの着信に嫌な予感がして、すぐに画面をスライドすると、赤名は力ない声でおばあちゃんが亡くなったこと、葬儀が終わって少し経つまで仕事を休むことを事務的に連絡してきた。
電話越しでも赤名がかなりショックを受けていることが分かる。
元気がないことも、きっとあれこれやらなくてはならないことに心をどこかに置いたまま必死にこなしていることも簡単に想像がついた。
電話越しにでも、簡単に『大丈夫か?』なんて簡単な言葉は言えない。
その日はどうしても外せない会議が山のように入っていた。新企画の打ち合わせも入っていて、スケジュールの都合をつけられない。赤名が休みとなれば余計に俺一人だとどんなに頑張っても赤名のもとに行けるのは深夜だ。
俺は気の利いた言葉も言えないまま赤名の電話を切って、ただただ早く彼女の元へ行きたくて、ただただ早く彼女を抱きしめたくて、まだ寝間着姿で家にいた自分を奮い立たせるように支度をしていつもよりも数時間早く会社に出勤した。
赤名からの着信に嫌な予感がして、すぐに画面をスライドすると、赤名は力ない声でおばあちゃんが亡くなったこと、葬儀が終わって少し経つまで仕事を休むことを事務的に連絡してきた。
電話越しでも赤名がかなりショックを受けていることが分かる。
元気がないことも、きっとあれこれやらなくてはならないことに心をどこかに置いたまま必死にこなしていることも簡単に想像がついた。
電話越しにでも、簡単に『大丈夫か?』なんて簡単な言葉は言えない。
その日はどうしても外せない会議が山のように入っていた。新企画の打ち合わせも入っていて、スケジュールの都合をつけられない。赤名が休みとなれば余計に俺一人だとどんなに頑張っても赤名のもとに行けるのは深夜だ。
俺は気の利いた言葉も言えないまま赤名の電話を切って、ただただ早く彼女の元へ行きたくて、ただただ早く彼女を抱きしめたくて、まだ寝間着姿で家にいた自分を奮い立たせるように支度をしていつもよりも数時間早く会社に出勤した。