あなたの左手、　私の右手。
過去の恋愛を思い出さない日はない。

誰かを好きになったことは生きてきた中でたくさんあった。
でも誰かを愛したことは・・・少ない。

本気だった。
彼女との未来を信じて、やまなかった。

仕事が忙しいという言い訳を、まるで武器のようにさえ思っていたのかもしれない。
社会に出て、それがまるでかっこいいこととでもいうかのような感覚を勘違いしていたのかもしれない。自分を正当化して、ただ怠けていたのかもしれない。

彼女の心が離れていることに、気づかないふりをしていた。

それまでの思い出や関係があれば、きっとまだ修復できる。挽回できると勘違いしていた。
そんなのはとっくにもうできないほど彼女の心は離れていたのに。

目を見て話すことも、彼女の話に手をとめて向き合うことも、気分転換にどこかへ出かけることですらしなくなったのはいつからか・・・
彼女に最終通告をされた瞬間から思い返しても、はっきりと分からなかった。
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