あなたの左手、 私の右手。
「なにっ!?」
周りの社員からもざわめきが聞こえる。

非常電源に切り替わるはずなのに、なかなか切り替わらない。

どうして・・・

動けない・・・


怖いっ!怖いっ!!

社員たちは自分の携帯電話のライトをつけ始める。

「非常用電源確認して!フロアの安全確保と接客隊のフォロー回って!」
部長や課長たちが次々に指示を出し始める。

私も動かないとならないのに、足が動かない。
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