あなたの左手、 私の右手。

「次の君の企画は何を予定しているのかな」
「内緒です」
社長にそんな返事していいの！？と不安になりながら私が先輩を見ると先輩は笑っていた。

「最近静かなイベントが続いていたので、少しにぎやかなイベントを考えています。」
「そうか。君の人脈も、企画力も、実行力も高く評価しているよ。」
「ありがとうございます。」
「期待してる。次の企画が決まったら教えてくれ。」
「はい。」
先輩・・・すごい人なんだ・・・。

私はふと思い出していた。

私が先輩とペアを組んだ理由を・・・。
『同じ女性だから一緒に組もうかと思ったんだけど、諸事情があってできなかったの。ごめんなさいね。黒谷君にはあなたが必要だと思って。』

あの言葉の意味を・・・。