子作り契約結婚なのに、エリート社長から夜ごと愛し尽くされました
それは行為の後も同じ。
荒くなった息を整える間、ずっと私を抱きしめて、落ち着かせるように頭を撫でてくる。

こんなの、予定外すぎる。
この行為に義務以外の気持ちは本当にないのかと、回数を重ねるたびに疑問は深まるばかり。

彼の本心はわからない。
彼から言い出したとはいえ、私が望むばかりの契約だし……柊也さんがどう思って私を抱くのか、尋ねることなんてできない。
尋ねたところで「子どもが欲しいんだろ」って返ってくるだけだろうし。

ただ……
私の方に、最初とは違う気持ちが膨らんできていることは、途中から気付いていた。
そして、その気持ちが手に負えないほど大きくなっていることにも。

「まいったなあ……こんなはずじゃなかったのに……」

チャンスの日でもないのに、抵抗もなく抱かれてしまうのがその証拠。
自由恋愛なんて提案したことが、今さらながらに不安になることもある。

私、確実に柊也さんに惹かれてる。













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